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  • 2017年6月7日

    「できない」という時期を大切に!

     

    「できない」という時期を大切に! ― 木登りやブランコを手伝うことの危険性 ―

     大久保保育園では木に登ることやブランコに乗ることなどについて、子どもが「自力」でできるようになるまで決して手伝わないようにしています。なぜなら「安全性」の問題があるからです。まだ自分の力で木に登れない子は、木に登った後、木の上でどのように身体を保持するか、何に気をつけなくてはいけないのか、どのように降りるのかなどの運動能力、技術、判断力などの全てが身についていません。それらは危険察知能力あるいは危険回避能力と呼ばれていて、木登りが「できない」から「できるようになる」までの過程で試行錯誤しながら獲得します。ですからそのプロセスを経ないで、大人が手伝って木に登らせることは本当に危険です。

     まだ木登りやブランコができない子どもがそれをしたいと「せがむ」ことがあります。そのせがみに根負けして大人が手伝う場面を見かけます。しかし子どもの表面的な「要求」に応えることが「子どもを大事にしている」ことではないはずです。しっかりと子どもが自分で危険を察知し、回避する判断力と身のこなしを身につけてもらうことこそ「子どもの成長への導き」です。

     「できるようになる」ことは「できない」という時期があることで価値あるものとなります。できない時期というのは「学びの時期」であり、子どもにとってかけがえのない「育ち」の時期です。「できない」時期を大切に思うことによって、子どもの育ちを一緒に支えていきましょう。

     

     

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