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  • 2018年11月21日

    火を起こすのは大変

     原始時代のような火起こし道具を使って、火を起こしました。「舞きり式」と呼ばれるもので、木の板に棒を力強くこすりつけるために弓のように紐を通して上下させて回す方式のものです。勢いがつきやすくなるために「はずみ車」を付けています。

     弓の部分を上下すると、いわゆるブンブンゴマの原理で軸棒の回転速度が上がります。しばらくすると板から煙が出てくるのですが、そうなってからが本番です。精一杯の力で上下運動を繰り返します。そうすると軸棒と板の両方が削れて粉状になり、そこに火種が生まれます。お灸のもぐさに火がともるような感じです。

     その火種を大事に、少しずつ息を吹きかけながら大きくし、それを紙や麻ひもをほぐした麻綿に燃え移らせようとやってみるのですが、ここが本当にむずかしい。煙は出て、火種は赤くはなるのだけれど、なかなか炎が上がるまでにはなりません。火種が消えてしまって、火起こしからやり直しになります。やり直すこと15回。1時間半ほどその状態が続きました。

    あきらめかけて、「これを最後にしよう」と取り組んでできた火種を鳥の巣状にした麻綿の真ん中に入れ、横から懸命に扇いで風を送りつづけると、パッと炎が上がりました。そこに新聞紙や細い木切れを入れ、たき火にまでもっていくことができました。

     夕方は、このせっかくつけた火で、もう少したき火をしてみました。子どもたちが集まってきて火をながめ、暖まります。しばらくしてからアルミホイルに包んだサツマイモを入れて焼き芋をしました。子どもたちはまだ火に入れたばかりなのに「まだできひんの?」と何度も訊いてきます。多分、レンジで温める程度の時間でできると思っているのでしょうね。

     できた焼き芋は一口ずつだけど、皆で分けて食べました。子どもたちは「おいしい」と言って喜んでくれました。

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